浮世絵や盆栽、日本茶など、日本の伝統文化を楽しめるバーが新たな姿に生まれ変わった。
浮世絵の鑑賞に加え、盆栽や陶芸、茶・地酒・和菓子などを通じて、日本の美意識や各地の文化に触れられる空間へと進化している。
葛飾北斎の名作を横幅約2mの大型アートパネルに

今回のリニューアルで注目したいのが、葛飾北斎の代表作「神奈川沖浪裏」と「赤富士」の大型アートパネルだ。
もともとはA3サイズよりも小さな作品を、額縁の外寸約1,300×2,000mmという大きさで展示する。版元から入手した高精細データをもとに、実際の印刷結果を確認しながら色や階調を調整し、美術作品向けのジークレー印刷で仕上げた。
用紙には、1584年創業のドイツの老舗メーカー、ハーネミューレ社のミュージアムグレードのファインアート紙を採用。綿100%の用紙を使用することで、北斎作品の繊細な線や色彩を高精細に再現している。
額装を担当したのは、関東最大級の額縁専門店「フレームハウス FABRI(ファブリ)」。100年以上の歴史を持つラーソン・ジュール社の天然木フレームを採用し、作品の存在感を引き立てながら、店内の雰囲気にも調和する仕上がりとなった。
小さな版画作品として知られる北斎の名作を、壁面いっぱいに広がるスケールで鑑賞できるのは、大型展示ならではの魅力だ。
小林國雄氏監修の盆栽と枯山水で北斎の風景を表現

店内には、内閣総理大臣賞を4度受賞した盆栽師・小林國雄氏が率いる「春花園BONSAI美術館」監修の盆栽と枯山水も登場した。
盆栽や白砂、水石などを組み合わせ、日本の自然風景を思わせる景色を表現している。
なかでも特徴的なのが、「赤富士」に見立てた赤玉石だ。北斎が描いた山や海、波、雲といった風景の要素を、絵画だけでなく立体的な展示として表現している。
また、盆栽は週1回を目安に交換される予定。季節の移り変わりに合わせて展示内容も変化するため、訪れる時期によって異なる景色を楽しめる。
日本の陶芸作家2人による作品展示販売もスタート

リニューアルに合わせて、日本の陶芸作家による作品の展示販売も始まった。
参加するのは、「花」を主題とした独創的な作品を手がけ、国内外で活動する中村真由美氏と、安土桃山時代の茶の湯の美意識を現代的に読み替える「令和の桃山再考」をテーマに作陶する阿部寛史氏の2人。
浮世絵や盆栽といった伝統的な美意識に、現代の陶芸作家による表現が加わることで、異なる時代の日本文化を一度に楽しめる展示となっている。
作品は鑑賞だけでなく購入も可能。日本の工芸や現代陶芸に関心がある人にとっても、作家の作品に直接触れられる機会となりそうだ。
茶・地酒・和菓子の組み合わせで日本各地の魅力を味わう

BAR36では、日本各地の風土や情景を「茶・地酒・和菓子」の組み合わせで表現するメニューも提供している。
各地の茶園や酒蔵、和菓子店と連携し、それぞれの土地の個性を生かしたセットメニューなどを展開。浮世絵や盆栽を目で楽しむだけでなく、味覚や香りを通じて日本各地の文化に触れられる。
なお、メニューはセットだけでなく単品でも注文できる。ホテルの宿泊者以外も利用可能なため、浮世絵や盆栽、陶芸に興味がある人も気軽に立ち寄れる。
葛飾北斎の浮世絵を起点に、盆栽、陶芸、日本茶、地酒、和菓子へと広がるBAR36の新しい空間。日本の伝統と現代の作家による表現が交わる店内で、作品鑑賞と食の両方を楽しんでみてはいかがだろうか。
店舗情報
BAR36(バー・サーティーシックス)
- 所在地:東京都中央区八重洲1-8-3 RHUMB LINE TOKYO 2階
- 営業時間:10:00~23:00
- 定休日:なし
- アクセス:JR東京駅八重洲北口から徒歩約1分
- 公式サイト
※ホテル宿泊者以外も利用可能。